奥多摩尾根歩き
シダクラ沢左岸尾根、湯久保尾根

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モーテ山→湯久保分岐→小沢バス停→郷土資料館バス停→武蔵五日市駅


モーテ山を二度踏んでも湯久保山、仏岩ノ頭は踏まず。湯久保尾根はほんとうに長かった。

歩きやすい道をスタコラサッサと進みます。陽が傾き、モーテ山惨劇もあり、なんとなく焦っています。
「湯久保尾根 宮ケ谷戸バス停 4.8km」の道標。宮ケ谷戸バス停は名称が小沢に変わり、場所が1バス停分だけ武蔵五日市駅寄りに移動するというなかなか数奇な運命をたどっているバス停らしい。まあそれはともかく、4.8kmというのはまだまだ遠いです。「御前山 2.0km」ということは湯久保尾根の29.412%しか歩いていないことになります。陽はどんどん傾いています。急ぎます。
直進は宮ケ谷戸バス停、右は通行止めの道標。
直進して尾根を登っていけば湯久保山(多分)だけど、脇目も振らず「湯久保・小沢」に向かって歩きます。この白い文字の道標は檜原村の設置。文字色がシブいのが東京都の設置。だから「宮ケ谷戸バス停」とか「湯久保・小沢」とか統一がとれていないのでしょう。
道中。
道中。
靴が枯れ葉に沈みます。
覆い被さるような巨岩の下を歩きます。
直進は「宮ケ谷戸バス停」、右は「檜原村 湯久保」の道標。ここでちょっと思案。おそらく「檜原村 湯久保」のほうが生活道路が近くてより早く山から脱出可能。おまけに鑾野御前神社(すずのごぜんじんじゃ)のオオカミの形をした狛犬を見られるという特典が付く。ただし、問題は湯久保尾根から離脱してしまうこと。
わたくしは果敢に直進を選択しました。「尾根を離れてどのツラ下げて帰るんや」。靴は枯れ葉に沈むけどココロは高揚しています。
ちなみに「鑾野」を「すずの」とルビを振ったのは、湯久保地区の伝統野菜「鑾野大豆」が「すずのだいず」と呼ばれているからです。神社は別の呼び方をすることはまずないだろうとの判断をしました。
道中。
藪っぽい道も歩きました。
んっ、危険臭がします。
ここに落ちていったら多分アウトです。
岩がちエリアを無事クリアしました。
いい雰囲気の道です。
東京都の道標。
畑に出くわしました。育て方が上手なのか、土が上等なのか、両方なのか、おいしそうな青菜が育っていました。
檜原村の道標。
赤い実。20分ほど必死に調べました。結果を発表します。(ドラムロール15秒ほど)ミヤマシキミ〜。合ってんのかな? さっぱりわかりません。
気のせいか里山というか裏山というか、里はもうすぐそこ、という雰囲気を感じます。
尾根を右から左へ、左から右へと乗越しながら下りていきます。
かと思えば、こんな尾根上をビシッと通った道もあります。
「頭上注意」の警告。右の木が枯れていて危ないですよ、というものだけれどもこの警告はバッチリ的中。木はほとんど崩れて山肌や道に散乱している。いまのリスクは限りなくゼロに近いです。
「宮ケ谷戸バス停 0.6km」の道標。左手から上着を手にした男性が下りてきました。
上には神社があるようです。
右手には鳥居が見えます。登山道は参道を横切っていました。先に進みます。
右に行くと鳥居の前に出るはずです。
民家のものらしい屋根が見えてきました。
曲がり角の馬頭観音。
馬頭観音から下はコンクリート舗装になっています。
檜原村小沢の町並み。あー長かった。
ウメの花が咲いていました。
進行方向を指している白い道標には「バス停 この先50mつきあたりを右」。
突き当たり手前の道標。石柱によると先ほどの神社は伊勢清峯神社というらしい。
突き当たりを右に曲がって3、40mほど、角の家の壁に案内板がありました。小沢バス停へはここを左折し、川(北秋川)に向かいます。
すぐ橋(小沢橋・おざわばし)があります。
橋のたもとにあるバスの待合室。傘はご自由にお使いください的なものでしょうが、杖まで備わっています。忘れ物でしょうか。居心地のいい場所ですが、新参者がここでバスを待つのは危険です。バス停は橋を渡った向こうですから。タイミングを間違うと乗り遅れてしまいます。
小沢のバス停。タイミングを間違ったつもりはないけれど、バスは発車したばかり。次発は1時間ちょっと後。歩き始めます。
道の反対側の石仏群。
青く見えるのは神大橋(じんだいばし)。武蔵五日市駅方面は橋の上に神戸岩入口(かのといわいりぐち)のバス停があって、そこからは以前に中尾根を歩いたときの帰りと同じルート。
神大橋からすぐのこれまた大きな大沢橋(おおさわばし)からの眺め。夕陽に照らされているのは大岳山(おおだけさん)でしょう、か。
まだまだバスの時刻までは時間がありますが、中尾根を歩いたときと同じく郷土資料館バス停でバスを待つことにしました。
大沢橋をバスがやってきました。
武蔵五日市駅に到着。缶ビールを買って電車に乗り込みました。半分ほど飲んだころ、電車が動き始めました。