奥多摩尾根歩き
成木尾根(都県境尾根)

(2/2)


堂所→都県境→合戦坂峠→安楽寺→[GOAL]飯能駅


都県境を忠実に歩くのは失敗。ただ、成木尾根復帰への道程はキツいけれど面白い尾根歩きでした。

そこそこの覚悟をしていたのですが、都県境は立派な道が続いていて、ちょっと拍子抜けです。
こんな場所を通過します。ひょっとして送電線の鉄塔跡でしょうか。
こんな道や
こんな尾根道を歩きました。
「二級基準点NO.19」。プロトレックの標高表示は325mでした。
また鉄塔跡みたいな場所に出て、これはそこに立っていた道標。実はわたくしはこれを書いているつい先程まで、間野黒指(まのくろざす)は山の名前だと思っていました。堂所の道標に「三四九m峰 間野黒指」と書かれていたのを「349mのピークと間野黒指という山がある」と思い込んでいたのです。地図を見ると都県境に確かに349mのピークはあります。じゃあついでにこの間野黒指という山にも行ってみようか、と考えたのです。でも「「間野黒指」はバス停の名前。それを知らず気付かず、わたくしは間野黒指を目指すのでした。
この赤テープの間を進みます。プロトレックの標高表示は328mでした。
かなりの急降下が続き、何かヘンです。そのまま急降下のまま山を下ってしまいそうです。谷越えの山腹に民家らしきものが見えた(写真ではよくわかりません)ところで引き返すことにしました。はい、先程まで間野黒指のピークにたどり着けなかったのはちょっと残念、と思っていました。間野黒指を検索してみて「ふへっ、バス停なの」と思わず呟いたのでした。
「二級基準点NO.19」まで戻りました。時間にすれば10数分ほどのロスですが、そこそこ体力を消耗してしまいました。間野黒指ではないほうの尾根に進みます。
349mのピークに到着しました。
そして、こんな尾根筋を歩きます。この後とんでもない急降下が始まります。
急降下の途中です。ふーん、とチョコッと写真を撮って通過したんですが、この赤テープには重要な情報が書かれていました。「都県境分岐 ↗東南東 都県境道形無 キケン」。地図を見ると都県境は349mのピークをやや下ってから東南東にトラバースするように伸びています。この赤テープはそのトラバース地点を示していると思われます。けれどもわたくしはそのまま尾根筋を進みました。キツーい急降下が続きます。都県境歩きの構想が崩れ去った瞬間です。
何となく道はありますが、
急降下には違いなく、
必死に下っていると、下にお墓が見えてきました。
お墓の上には祠がありました。
で、里に下りてしまいました。後で調べるとここは間野バス停の近くで、住所は飯能市大字上直竹下分でした。
激しい急降下だった尾根を見上げます。ここでちょっと悩みました。もう帰ってしまうか、それとも帰らないか。帰らない、といっても何かアイデアがあるわけではありません。とりあえず地図を見ると、どうも成木尾根への復帰はそれほど難しいことではなさそうです。
谷川に架かる橋を渡り、林道に出ました。先の写真からほんの2分ほどです。
奥に歩いていくと、下調べのときネットで見かけた放置自動車があるじゃないですか。
履き替えることはないでしょうが、タイヤも並んでいます。そんなことはこの際どうでもよく、
放置自動車の向かいには安楽寺の文字が。何の確信もなく、林道を歩いてきたんですが、ラッキーです。これで成木尾根に復帰できそうです。
こんな道を歩きます。
そして左下の沢に誘導する赤テープがありました。
二股に挟まれた正面奥の尾根を登ります。
とんでもない急登です。
あまりの急登に隣の尾根に逃げられないかと思いましたが、隣の尾根はさらに急登です。
とんでもない急登の2ndステージ。
平らな尾根になるも、
とんでもない急登の3rdステージ。
平らな尾根になり、
ちょっと登ってやっと成木尾根に合流です。
こっちは歩かなかった成木尾根方向(東)。
こっちはこれから歩く成木尾根。
合流地点にぶら下がっていた道標。
NO.6。復帰感があふれます。
道中。というか、撮影した理由が何かあったはずですが、完全に忘れました。
明るくなりました。左手はゴルフ場(飯能パークカントリークラブ)です。
ずっとゴルフ場に沿って歩きます。
ずっと続きます。
ゴルフボールが落ちていました。ヘタしたら当たるということですよね。
落ち葉が心地よい道が広くなったり狭くなったりしながらずっとずっと続きます。
有刺鉄線は怖いです。
ゴルフ場の四阿。ここで右に進むしっかりした道が出てきますが、成木尾根というか都県境はあくまでもゴルフ場に沿って進みます。
ゴルファーと赤い杭に見えるけど実はヤブツバキの落ちた花。
NO.7。
右手にお墓(大多摩霊園)が見えてきました。
ゴルフ場とお墓に挟まれて歩いて行くと、
鉄塔に到着。
鉄塔から南方向の眺め。
安楽の「時」は近いのでしょうか。
安楽の時に向かってテクテク歩きます。
だそうで、
こんな場所です。
NO.8。NO.9とNO.10は見逃しました。どこにあったのでしょう。
何となく終了感が漂ってきました。

あの向こうに見えるのは、
こんな道標です。これにて成木尾根は終了です。
安楽寺に寄ってみました。これは「安楽寺の大スギ」。
テキトーに歩きます。右の白い建物は飯能市立南高麗小学校。そのプールの横を通りました。
地元のおばあさんに埼玉県と東京都の境を聞くと、このお地蔵さんだと教えてくれました。右が埼玉県(南高麗小の校舎が見えています)、左が東京都のようです。
ブラブラしていたら立っていた「補修境界」。どういう意味でしょう。
もっとブラブラしていたら橋のたもとにこんな看板がありました。地理院地図の都と県の境界線はあっさりしたものですが、なかなかどうしてこちらは複雑です。
ブラブラはずーっとずーっと続き、入間川に架かる飯能大橋まで歩いてきました。飯能駅はもうすぐです。
そして一人反省会は駅の2階にある日高屋で開催。この後、日本酒とイワシフライも注文し、いったい今日はどこを歩いたのだろうかと、地図を眺めながら侃侃諤諤、議論は白熱するのでした。