奥多摩尾根歩き
長尾尾根、万六尾根

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今回は長尾尾根(なごうおね)と万六尾根(まんろくおね、三国峠みち)を歩きました。久々の秋川方面です。
長尾尾根は檜原村南郷を流れる矢沢(やざわ)と熊倉沢(くまくらさわ)の間にある尾根で、南郷から笹尾根(ささおね)に向かってほぼ真北に駆け上がっています。地形図にも掲載のないバリエーションルートです。ただ、「ヒエーッ」という難路は取り付きから30分ほどで終了。あとは快適な尾根歩きを楽しめました。
万六尾根は笹尾根上の連行山(れんぎょうさん、連行峰)から北に下ります。下端は檜原村柏木野。こちらは『山と高原地図 奥多摩 2012年版』に赤実線で掲載されているいわゆる一般登山道です。けれどもわたくしはちょっとした油断からルートを外してしまい、えらい目にあいました。そして衝撃的なことが一つ。万六尾根に屹立していた大杉が焼けて倒れていました。『山と高原地図』に「杉の巨樹と小祠あり」と記載されている杉です。どれだけ大きいんだろうと楽しみにしていただけに驚きました。雷に撃たれたんでしょうか。焼け焦げた姿は凄惨たるものでした。
コース JR五日市線武蔵五日市駅→[スタート]南郷バス停→(25分)落合橋→(10分)長尾尾根取りつき→(2時間20分)笹尾根 軍刀利西峰→三国山(三国峠)→(30分)生藤山→茅丸→(40分)連行山→万六尾根→(1時間20分)万六ノ頭→道間違い→(1時間50分)柏木野→[ゴール]宮の沢バス停→JR五日市線武蔵五日市駅
歩いた日 2016年7月24日
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

武蔵五日市駅→南郷バス停→落合橋→長尾尾根取り付き→笹尾根 軍刀利西峰


長尾尾根に取り付くにはいくつかのルートがあるようですが、最下端と思われる場所から登ってみました。

おはようございます。武蔵五日市駅の正面から数馬(かずま)行きのバスに乗ります。日曜日だというのに乗客は5人。うち登山客は3人。
南郷(なんごう)バス停で下車。ちょっと先の信号機を左へ、坂道を下ります。
突き当たりを右へ
右手に学校跡を見ながら歩き、南秋川に架かる矢沢橋を渡ります。
矢沢に架かる名前のわからない橋を渡ります。
切り通しを通過します。
直進は落合橋を渡って林道矢沢線が続きます。右は熊倉沢に沿った林道熊倉線です。
熊倉線方向。この先で熊倉沢を渡っても長尾尾根に取り付くことができるようです。
わたくしはこの長尾尾根の端っこからビシッと登りたいと思います。落合橋の下で左からくる矢沢に右から熊倉沢が流れ込んでいて、その出会いが長尾尾根の端っこです。
とはいっても沢に下りる道がなかなか見つかりません。橋を渡って10mほどのところに道らしきものがありました。
このV字形の切り株が目印になります。右に下りる道がありました。途中道が削られているので要注意です。ズルッとなります。下草に覆われていて見えづらいです。相当、びっくりします。
で、なんとか矢沢に降り立ちました。ここをちょんちょんと渡ればいいのですが、そのちょんちょんがなかなか踏ん切れません。ちょっと上流に渡れそうな場所がありますが、沢沿いには歩いていけません。
仕切り直しです。林道に戻り、V字形切り株の左へ下ります。
下りました。これは道といえるのでしょうか。ズルズルズルとほぼ自然落下に近い状態で下りてきました。この木は手助けにはなりません。腐っているうえにヌルヌルと滑ります。
あの苔が生えた岩に挟まれて、沢幅がぐっと狭くなったところを渡ります。
渡りました。尾根の端っこです。踏み跡があります。
振り向くとこんな感じです。
予想を裏切らない急登です。
登りやすそうな場所を探しながら這って進みます。
凶暴さを隠そうともしない岩稜。
こんなところを登ってきました。
矢印が書かれていました。ただこのヤセ尾根でほかにどこに行けというのでしょうか。
この写真はなぜ撮ったんでしょう? 隣の尾根を撮ったつもりでしょうか。
ヤセ尾根が続きます。
そこそこデンジャラスです。浮き石に乗らないように慎重に進みます。
苦闘30分強、植林帯に入ります。右から立派な道が登ってきていました。熊倉線からルートでしょうか。
急登です。
もう汗びっしょり。
自然林に入ります。
広葉樹の落ち葉は歩いていて心地よいです。
なんだか賑やかな場所を通過。
万六尾根方向。
足場はあるもののほぼ垂直な岩場を下ります。
空が透けて見えます。
こぢんまりしたピークでした。
700mあたりのピークです。ここで進路は左に変わります。
この方向です。
急登です。
穏やかな道です。
空が透けて見えます。
登りきると伐採地でした。
休憩にはもってこいの場所です。
家から持参した豚肉マスタード焼きとアボカドのサンドイッチに、途中で採取したサンショウの葉(木の芽)を挟んで食べました。木の芽はなくてもいいかなと思いました。というか、ないほうがいいと思いました。香りが強いのなんのって、木の芽サンドみたいでした。
さっぱり名前のわからない山々を眺めながら木の芽サンドを食べ、水を飲みました。さて出発です。あの伐採地の頂点を目指します。
伐採地の縁を歩き、植林帯に入る直前で東南東を見た風景。笹尾根が見えているかもしれません。
「財団法人南郷共益会所有地 平成十一年十二月」の看板。道中、何十枚か目にしました。
小さなピークを通過します。
小さなピークをいくつも通過します。
こんな大モノにも出くわします。
尾根を歩いていることを実感させてくれる道です。
前方が明るくなりました。
笹尾根と合流直前です。
合流。右奥から登ってきました。ここは軍荼利山西峰(ぐんだりやまさいほう せいほう? にしみね?)というらしいです。
近くにヤマユリが咲いていました。これってきれい? わたくしはじっくりは見たくないです。