奥多摩尾根歩き
御坂尾根、鍋割山北尾根

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今回は御坂尾根(みさかおね)を登って大岳山(おおたけさん)まで、大岳山から鍋割山(なべわりやま)、そして鍋割山北尾根を下って奥多摩駅まで歩きました。
御坂尾根は、大岳山から北東に伸びる尾根をてっぺんにして大滝の下まで伸びています。序盤から中盤にかけては急登だらけで、終盤は岩との駆け引きに明け暮れる、相当キツい尾根歩きになりました。
下りは馬頭刈尾根(まずかりおね)の御前山(ごぜんやま)と御岳山(みたけさん)の分岐あたりから神戸(かのと)近くに伸びる尾根を歩こうと思ったんですが、降り口を探して右往左往上往下往したものの「ここだ」という確信が持てず撤退。来た道を戻り、鍋割山北尾根を経由して奥多摩駅まで歩くことにしました。改めて、道のはっきりしない尾根を初めて歩く場合は、登ったほうがイイと思った次第です。
コース JR五日市線武蔵五日市駅→[START]大岳鍾乳洞入口バス停→(45分)林道大岳線終点→(10分)御坂尾根取り付き→御坂尾根→966mピーク→一般登山道→(2時間20分)大岳山北東尾根→(20分)大岳山→尾根探し→(1時間50分)鍋割山→(50分)大楢峠→[GOAL](1時間30分)JR青梅線奥多摩駅
歩いた日 2018年03月17日(土)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

JR五日市線武蔵五日市駅→[START]大岳鍾乳洞入口バス停→林道大岳線終点→御坂尾根取り付き→御坂尾根→一般登山道→大岳山北東尾根→大岳山


御坂尾根は激登でした。とくに大岳山と御前山を結ぶ登山道から上は「エッ」とか「ヒッ」とかの呟きが連発する尾根でした。

おはようございます。JR武蔵野線武蔵五日市駅です。1番バス乗り場で上養沢行きを待ちます。
バス乗り場にこんな看板が立っていました。
大岳鍾乳洞入口バス停で降車。あと一人の乗客を乗せて小型バスはお隣の上養沢バス停に向かいました。
大岳鍾乳洞への道を歩きます。林道大岳線の表示がありました。
谷間に陽が差してきました。
舗装された道を歩きます。
採石場を通過します。
あのトンネルに入っていきます。山をくり抜いたトンネルではなく、落石から人や車を守る覆いです。
トンネルを抜けて歩いていると、キジのメスが山肌と落石防護網の間に挟まれていました。上に逃れようとバタバタするのですが、上に出られる隙間はなく、横にズーッと移動して網の切れ目から脱出するしかありません。わたくしは網を叩いて何とかそちらに誘導しました。キジはさらにパニック状に陥りましたがしょうがありません。ようやく網から逃れたキジは枯れ草が茂った斜面を登っていきました。
で、上は捨てられていた金庫です。キジの恩返しにしては早すぎるよなあ、などと思いながら一応中を覗いてみましたが、土砂や枯れ葉が積もっているだけでした。はははは。
乳洞の前まで来ました。休業中のようです。
小滝橋(こだきばし)を通過します。
あのいちばん奥に見えるのが御坂尾根ではないでしょうか。
林道の終点です。ここから山道が始まります
まず木橋を渡ります。
鬼おろしみたいな橋も渡ります。
道標を通過します。
左に3つ目の橋が見えます。さらにその奥の中央に見える橋を渡ります。右手はすでに御坂尾根です。鬼おろしみたいな橋あたりから沢を渡って尾根に取り付けば、御坂尾根の最下端部からの尾根歩きになったんでしょうが、何となくここまで来てしまいました。まっ、無理はしないことにします。
この右の橋を渡ります。直進する道は大滝を経て馬頭刈尾根に出ます。
橋を渡って左は、下調べで見た御坂尾根への取り付きに向かう小屋の残骸がある道です。
こちらは端を渡って右側。少しでも下端から登ろうという、いじましい根性でこちらのルート選択。
急登に喘ぎ、橋を見下ろします。
尾根に乗って歩き始めてすぐ、左からのしっかりした道と合流。これがおそらく小屋の残骸からのルートだと思います。
道はあるんですが急登です
グーッという感じに急登がカーブしています。
左は雑木、右は植林のズルズルのザレザレです。
掴まる木が欲しくて雑木側を登ったり、
少しでも足元が楽なルートを選んで、
こんな急坂を登ってきました。
ほぼ南方向の眺め。ちょっと休憩です。
もちろん、休憩したからといって、急登は終わるはずもなく、
何度も行く手を見上げていると、青空が大きく見え始めました。
966mだと思われるピークを通過します。
「ちょっとあなた最近ヤセたんじゃない?」みたいな尾根筋もあります。
足元は濡れた落ち葉で覆われています。油断すると見事にスベります。
こんな急登は相変わらずで、
さらに相変わらずです。
大岩に出くわしました。
左に回り込み中。岩を見上げてみます。
こんなラクそうな道が続いています。
が、何を思ったのか、わたくしはちょっと戻り、先ほど岩を見上げた場所から岩に取り付きます。これは途中まで登って見下ろしたところ。
木に掴まりながら、少々デンジャラスな斜面を進みます。正直、ちょっと後悔しています。
こんな所をよじ登ったりもします。
万が一、滑り落ちても木に引っかかりそうですが、もちろん、落ちたくはありません。
万が一、以下同文。
どんどん岩が出現します。
ただ、右や左に逃げ道はあります。
行く手に空が見えるようになり、話し声も聞こえてきます。
尾根を乗り越す登山道はもうすぐです。
目の高さに登山道。ここでちょっと思案。大岳山へは登山道を左へ進むのが王道ですが、御坂尾根は登山道で分断されていて、この先も続いています。
ただ、御坂尾根を歩き続けるには、この岩を登っていかなくてはなりません。
わたくしは御坂尾根を歩き続けることにしました。ハイカーが来ないうちにと、岩に取り付き、必死で登りました。だって、無様な登り姿を見られるのってイヤ。石を落として事故になるのもイヤ。これは「安全圏」まで登り、見下ろしたところ。中央やや右に青赤ウエアのハイカーが見えます。
ヤセた藪尾根です。
こんな道っぽいところもあれば、
岩がドンとあって、上を歩かなくてはならない場所もあります。
これは雪が残っているのでしょうか、霜でしょうか。
大岳山荘が見えました。
こんな凶相の岩も待ち構えています。
そして、祠がありました。なぜだかとても驚きました。見てはいけないものを見たようなというか、口にしてはいけない言葉を言いかけてしまったというか。ひょっとしてこの祠が建っている巨大な岩が護摩檀岩と呼ばれている岩なのでしょうか。
祠の上部です。
岩はいくらでも出てきます。
こんな荒々しい斜面もよじ登ります。
ひょっとしてやっと御坂尾根の上端でしょうか。
最後の劇坂を登ってきて、
1215mあたりの尾根にたどり着きました。これで御坂尾根はおしまいです。
こちら(右)は御前山や鍋割山方向。
こちら(左)の大岳山方向に進みます。
この岩は左に巻きました。
尾根を右上に見ながら先に進みます。
こんな場所に出ました。
先ほどの岩を巻かなければどこに出たのかな、と探しながら頂上直下を反時計回りに歩いたけれども結局分わからず、ここから大岳山の山頂に登りました。