カラ沢尾根(その2の1)


カラ沢尾根を歩いてきました。石尾根から日原側に伸びる尾根のひとつで、奥多摩から稲村岩尾根までの尾根のなかで最後まで歩いていなかった尾根です。奥多摩側から並べると見通尾根十二天尾根日陰指尾根山ノ神尾根タル沢尾根ネズミサス尾根稲村岩尾根は歩いたけれどタル沢尾根とネズミサス尾根の間にあるカラ沢尾根だけは歩いていませんでした。理由は大ありで、「慎重を要する」とか「オススメはしない」とか「ヘルメットで登った」とか下部にある岩稜に対する警告にビビりまくっていたからです。とても怖そうで体がヘアピンみたいになるくらい腰が引けていました。
けれども、「一つの尾根だけ抜けている」というこの欠落感がじょじょにヘアピンをグ、グ、グイと伸ばして「よし、歩いてみよう」という気にさせたんでしょう、多分。少しでも無理そうなら即撤退、何もなかったことにして「もえぎの湯」にでも行ってビールを飲んで帰る、という固い決心で臨むことにしました。
カラ沢尾根から何とか石尾根に登れたとして下りをどうするかですが、時間や体力的に余裕があれば日蔭名栗山(ひかげなぐりやま)から南の尾根を峰谷(みねたに)まで歩き、余裕がなければ奥多摩まで石尾根を歩くという計画を立てました。案の定、日蔭名栗山南尾根ではなく奥多摩まで石尾根を歩くことにはなりましたが、カラ沢尾根を踏破できてヘアピンがちょっぴり逆に曲がったんじゃないかという心持ちです。
とはいえ、わたくしのように単独で歩くのは無鉄砲だったと反省しています。自己責任であることを肝に銘じ、無理のない尾根歩きをお楽しみください。

コース 奥多摩駅→[スタート]東日原バス停→(40分)カラ沢尾根取り付き→カラ沢尾根→(3時間20分)カラ沢の頭→石尾根→(3時間30分)奥多摩駅[ゴール]
歩いた日 2016年1月11日
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。


奥多摩駅→東日原バス停→カラ沢尾根取り付き→カラ沢尾根1


カラ沢尾根に乗るまでが大仕事で、乗ったら乗ったで岩稜の責苦は容赦ありませんでした。



おはようございます。奥多摩駅です。東日原行きのバスに乗ります。

東日原バス停に到着。10人ほど乗っていたのですが、川乗橋で5人ほど降り、残りは東日原までやって来ました。

バス停から少し戻ります。左から右上に伸びているのがカラ沢尾根です。途中のとんがったピークが肝を冷やすことになる岩の壁です。

右下に下りていきます。

下りていきます。

シュールな椅子。

冬支度をした工事用掲示板が見えてきました。そのまま進みます。

目を背けたくなる看板。つまづきと釘刺しのダブル注意でしょうか。

あいつが見えます。直登するわけではないけれど、どうやり過ごして登っていくのか、不気味な岩の姿です。

桟道がいくつもあります。

日原橋を渡ります。

ここを右上に登ります。

植林帯のなかをくの字くの字で登っていきます。木立の向こうにタル沢尾根が見えました。

道は左右に分かれます。正面の木の根元には、

こんな樹脂製の杭が埋まっています。黄色、赤色ともに「カラサワ入口」と印字されたテープが巻かれています。右に進みます。

法面が滑らかでそこそこスリリングな道を歩いてタル沢尾根を乗越します。

カラ沢をのぞき込んでみました。ここに落ちてはいけません。

タル沢尾根上のブルーシート。タル沢尾根はここをまっすぐ登っていきます。

タル沢尾根の山腹、カラ沢の右岸を歩きます。こんな立派な石垣が組まれた道はすぐに、

とてもデンジャラスな姿に変貌します。

もう道なんかありません。写真の手前は大きく陥没しています。

桟道は完全崩壊。桟道の左に下りてなんとか向こう側へ移りました。

カラ沢を見下ろしながら、下降点とカラ沢尾根への取り付きを探ります。カラ沢は水のない涸れ沢です。

この木の左に踏み跡を発見。沢に下りていきます。

対岸に渡り、上流に向かっているとすぐにこんなテープがありました。とんでもない急坂ですが、この正面から取り付きます。

最後はほとんど垂直ではありませんか。

石を見たら浮き石と思え、木を見たら朽ち木と思え! 慎重に登ってきました。最後のほうは木の根っこが頼りになりました。

そんなこんなでなんとか尾根に乗りました。東日原のバス停からすでに1時間10分ほどたっています。プロトレックの表示は636m。やせて岩がちな急坂の尾根が続いています。

数分歩いていると赤テープがありました。もう少し上流から取り付いたほうが楽だったようです。トホホ。

凶暴な面構えですが、ここは普通に歩けます。

今度はこんな岩が出現。

左に巻きます。左下をあまり見ないようにすればOK。

岩の上からの眺め。3枚目のカラ沢尾根の写真は、右下あたり、陽の当たっているコンクリートの駐車場から撮っています。

東隣のタル沢尾根。

西隣のネズミサス尾根の方向ですが写っていないような気がします。

道中、不気味な姿で見えていたのはこの岩です。とてもじゃないけれどわたくしには直登はできません。事前調査によると左に巻いてやりすごすようです。

左はこんな感じ。巻くといっても道らしきものはありません。とりあえずちょっと先に行ってみます。

ふと見上げると、岩の裂け目があって空がV字形に切り取られています。あそこを登るのでしょうか。一瞬、撤退やら撤収やら敗走やら転進やら後進やら退却やらの熟語が頭をよぎるも、これまでの道を戻るほうがよほどデンジャラスと判断。岩の裂け目を登ることにしました。[拡大+ルート

三点確保の鬼と化してなんとか、本当になんとかよじ登りました。登ってきたルートを撮ってみましたが、デンジャラスさをうまく撮影できなくてもどかしい限りです。[拡大+ルート

岩のてっぺんから。尾根筋の下方向は突き出た岩稜の先端しか見えませんでした。

滑車の残骸が転がっていました。

やせ尾根が続きます。実はこのあたりの左手に赤テープがありました。V字形の岩の裂け目をよじ登らなくてもよかったみたい。急斜面なものの、大きく巻くことができたようです。ま、登ったものはしょうがない。

やせて急坂で足元はゴツゴツ。気が抜けません。

764m。尾根が左右に分かれました。これは右方向。この先はな~んにもありません。よい子も悪い子もここで遊んではいけません。

で、左に進んで何気なく振り向いて驚きました。マツ(カラマツ?)の根元はほとんど土がないじゃないですか。あの上を歩いてきたんですよね。ガクブルです。

気分を立て直して先に進みます。

こんな岩に出くわしてもあまりビビらなくなりました。こういうときがいちばん足をすくわれるんでしょうね。慎重に歩きます。

ネズミサス尾根側の崩落場所。東日原からもはっきり見えます。

やや尾根は広がりましたが、相変わらず急登です。

こんなところを登ってきました。

広がった尾根の向こうに見えているのはネズミサス尾根でしょう。

サクラかなにかが咲いていると思い、ちょうど花のほうに伸びている作業道があったので近寄ってみました。

どうも花ではありません。枯れた蔓にタンポポみたいな綿毛が付いているようです。その蔓が木の枝に絡んでいてサクラのように見えるのでした。

物品が激しく散乱している場所を通過。小屋跡でしょうか。

 

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